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消費税引上げ再延期

消費税引上げ再延期

伊勢志摩サミットが終わって、いよいよ安倍総理が消費税引上げ再延期の方針を正式に発表しました。
今年に入ってから、消費税引上げに反対する経済学者の意見を聞いたりと、消費税引上げ再延期の地ならしをしていましたから、おそらく既定の方針だったのだと思います。

伊勢志摩サミットで安倍総理が、「今はリーマンショック前の状況に似ている」と発言したのは、それまでの「東日本大震災やリーマンショックのようなことがない限り、再延期はしない」という発言とのつじつま合わせでしょう。
私は、そもそも「東日本大震災やリーマンショックのようなことがない限り、再延期はしない」という発言は、国民に対して言ったという形をとりながら実際は財務省に向けた発言だと思っています。
前回の衆議院解散に際して、財務官僚の抵抗を和らげようとしたのではないでしょうか。
同様に、今回の「今はリーマンショック前の状況に似ている」という発言も、財務省に対して向けられたものではないかと思います。
一般国民にとっては、消費税率を予定通り引き上げる方が抵抗感が強いでしょうから。

今、報道されている安倍総理と麻生大臣との対立も、もしかしたら、財務省に向けた形式的な対立といえるかもしれません。
麻生大臣は、今回、さらに引上げを延期するなら衆議院を解散して信を問うべき(結果として衆参同日選挙になりますね)と言っています。
麻生さんとしては、財務大臣ということで財務省を代表している立場ですから、一応対立するポースは取っておかなければということと勘繰ることもできるわけです。
しかし、その「対立」も、消費税再延期自体に反対するのではなく、そのための手続論にすぎません。ですから、麻生大臣も本音では消費税再延期に反対ではないと推測することもできます。

もっとうがった見方をすれば、麻生発言によって、安倍総理は「衆参同日選挙」に対してフリーハンドになったという見方もできます。
安倍総理は、以前から「衆参同日選挙」はしないと言っていましたが、これは、衆議院選挙を嫌がる公明党への配慮かもしれません。
しかし、今回の麻生発言を受けて、「衆参同日選挙」の可能性も復活しました。今のところ、安倍総理は「しない」とは言っていますが、麻生大臣の発言にも一理ありますから。
今回の件は、安倍総理と麻生大臣との対立、安倍・麻生盟友関係にひび、という視点で報道されていますが、もしかしたら「対立」は一種のポーズで、実際は安倍・麻生の盟友関係は依然として盤石かもしれませんよね。

消費税引上げ再延期」に関しては、私が取っている読売新聞では、財政再建を不安視する論調もありますが、消費税を上げても経済が悪化したら、税収はかえって減ってしまうということも考えられます。
実際に、過去、橋本政権時代に消費税率を3%から5%に引き上げましたが、その後不況に陥って、財政はさらに悪化しました。
当時は、やはり財政再建が急務ということで、橋本政権では、消費税の引上げと緊縮財政を同時にやってしまったので、その後の不況の原因が「消費税の引上げ」とは限定できないとは思いますが、それでも、消費税引上げの経済に対する悪影響は相当見込まないといけないと思います。

前回の5%から8%の引上げ時は、財政出動でその悪影響を和らげるという配慮はあったのですが、それでも現在に至るまで消費や企業の設備投資が伸び悩んでいます。
私個人は、いずれは消費税引上げはしなければならないと思いますが、経済を悪化させては元も子もないので、それはまだまだ先にすべきかと思っています。
したがって、安倍総理支持ということになりますね。

それはともかく、衆参同日になるかどうかはわかりませんが、7月に参議院選挙を控えて、政局的にも興味深い時期になってきました。

2016.5.31

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